防塵・防水  (有)山口商店  新設:2010/06/03 ホーム 情報


最近、色々な機器に防塵・防水性に関する表示が(【例】・・IP54・・)記載されています。

防塵や防水に関する規格という事はなんとなくわかりますが、数字の意味が意外と不明ではないですか? そこでちょっと意味合いをご紹介いたしますので、参考にしてください。


 防塵・防水性を表示する国際規格について


■ IP値 IP(International Protection) ※1

IP値は防塵性能・防水性能に関する保護等級です。

例(IP54)

IP

意味

防塵性規格値

防水性規格値

防塵性規格等級 5

防水性規格等級 4

機器の所定動作および安全性を阻害する量の塵埃は入らない

水の飛まつ(あらゆる方向からの噴霧)に対して保護する

IPXは数字が入る)の場合の補足説明 例(IPX6) ※2 

 

●防塵性規格

外来固形物の侵入に対する保護等級

等級

内容

0

 無保護

1

 直径 50   o 以上の固形物が侵入しない

2

 直径 12.5 o 以上の固形物が侵入しない

3

 直径   2.5 o 以上の固形物が侵入しない

4

 直径   1.0 o 以上の固形物が侵入しない

5

 機器の所定動作および安全性を阻害する量の塵埃は入らない

6

 塵埃は侵入しない

×

 特性表示なし(IP規格適応外)

 

●防水性規格

有害な影響を伴う水の侵入に対する保護等級

等級

内容

0

 無保護

1

 鉛直に落下する水滴に対して保護する

2

 15度以内の傾斜時、鉛直に落下する水滴に対して保護する

3

 散水(鉛直から両側に60度の範囲の噴霧)に対して保護する

4

 水の飛まつ(あらゆる方向からの噴霧)に対して保護する

5

 噴流(あらゆる方向からのノズルによる噴流水)に対して保護する

6

 暴噴流(あらゆる方向からの強力なジェット噴流水)に対して保護する

7

 浸水時(一時的水没)に対して保護する

8

 潜水時(継続的な水没)に対して保護する

×

 特性表示なし(IP規格適応外)

 

■ 表記について

防水規格についてはJIS規格※3にもあり、その内容はIP規格とほぼ同等(実際には若干ずれがある)でJIS規格、IP規格が一緒に「JIS IPX5」のように表記されている場合もある。

その他にも「防滴U型」、「生活防水」などと表記されている場合もありその内容については下表を参考にしてください。

等級

JIS規格

種類

IP規格

JIS・IEC表記

その他 ※4

0

0

無保護

IPX0

-

-

1

1

防滴T型形

IPX1

JIS IPX1

生活防水

2

2

防滴U型形

IPX2

JIS IPX2

3

3

防雨形

IPX3

JIS IPX3

4

4

防沫形

IPX4

JIS IPX4

5

5

防噴流形

IPX5

JIS IPX5

完全防水

6

6

耐水形

IPX6

JIS IPX6

7

7

防浸形

IPX7

JIS IPX7

8

8

水中形

IPX8

JIS IPX8

 

■ 補足説明

※1

IP規格  IP(International Protection)規格

IEC(国際電気標準会議)で定められている防水・防塵の規格

※2

IP規格でIPXは数字が入る)の表記の”X”は防塵のテストをしていない場合に記載されている。

例:IPX5 の場合

防水のテストは5等級で、防塵のテストは行われていない。

  IP(International Protection)規格

 IEC(国際電気標準会議)で定められている防水・防塵の規格

※3

JIS規格(日本工業規格)

※4

その他の表記には明確な規格がなく、一般的な表現なので、各等級にあった商品を選ぶ場合はIP規格またはJIS規格の等級を確認する事をお勧めします。

また、参考ですが、防水、防滴の表記もあるようですが、防水は3等級以上、防滴は3等級未満