小物測量機材 SUUNTO コンパス |
(有)山口商店 2011/07/14 |
SUUNTO コンパス MC−2 使用方法の説明 |
■ SUUNTO コンパス オリエンテーリング等での使用方法
開いたミラーコンパスの長辺を、 地図上の 出発点と目的地を結ぶ線に合わせます。 カバー(蓋)が 目的地の方向を指すようにします。 |
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カプセルの南北(North-South)線が 地図の座標線と平行になり、 カプセルのNが 地図の北を指すようになるまで、 カプセルを回します。 |
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コンパスを自分の前で水平に構えます。 磁針の赤い北端部が カプセルのNを指すようになるまで、 自分の身体をまわします。 これで、カバーは 目的地の方向を 指すようになっているはずです。 目印となる何らかの場所を選び、 その目印に向かって移動します。 目印に到着したら、 上記のことを繰り返し、 新しい目印を見つけます。 |
■ 方角を求める
1 |
コンバスの蓋を60の角度に開け、コンパスを水平にし、照準を合わせやすいように、目線の高さで少し離した状態にしておきます。 |
2 |
目標が視野に入ってくるまで、自分の身体をまわします。 |
3 |
ミラーの照準線がカプセル表示の中心を通るように、目標に照準を合わせます。 |
4 |
ベースの矢印がコンパス指針に平行になり、コンパス指針の赤い北端部がベース矢印を指すようになるまで、カプセルを回転させます。必ず、コンパスをまっすぐの状態に保ち、照準線が中心を通っている状態に保つようにしてください。 |
■ 位置を求める
2つの目印を自分の周りで見ること、さらに地図上でそれらを確認することが可能な場合は、地図上での自分の位置を正確に求めることができます。
1 |
上記の方角を求める手順で、視界内の最初の目標への方角を求めます。 |
2 |
コンパスを完全に開けてから、コンパスを、蓋の端面が目標に届くように地図上に置きます。 |
3 |
コンパスのカプセルベースの南北(North-South)線が地図の座標線と平行になるまで、この固定点を中心にしてコンパスを回転させます。北マーク(N)は、地図上の北を指すようにします。 |
4 |
目標地点からコンパスの辺に沿って、地図上に直線を引きます。 |
5 |
上記の手順を、視界内のもう一つの目標に対して行います。 |
■ 蛍光カラーマーク
北磁針およびベースプレートの蛍光マークは、暗闇では次第に発光効果が薄れてゆきます。マークを短時間照射する(例えば懐中電灯を使う)ことによって、発光効果を回復させることができます。
偏角と偏角補正
偏角とは、磁北、すなわち磁針によって示された北と地図上の北との間の測定上の差異のことを指します。局所偏角は、地図の余白に、東の正偏角(E)または西の負偏角(W)のどちらかで表示されています。オリエンテーリングのとき、地図の方向は、正偏角を差し引くか、または負偏
角を付け足すことによって補正されます。
MC-2コンパスでは、ネックランヤード(ひも)の調整キーでコンパスの下にあるスプロケット(鎖歯車)を回すことにより、偏角補正を行います。回転する方向矢印の黒い後半部分の中心線を偏角目盛りの望ましい場所に設定します。これで、コンパスは正しい方角(地図の座標線と一致する)を示すようになります。コンパスを使用する前に、偏角が現地の状況に従って正しく設定されているのを確認することを、常に忘れないでください。
■ ずれ(相違)
ポケットナイフ、ベルトバックル、金属の缶、工具、オーディオ機器、メタルフレームの眼鏡などの物体は、コンパス読み取り値のエラーの原因になることがあります。ラウドスピーカー(拡声器)、電気コイル、フロントガラスのワイパー、およびそれらに類するものなど、強い磁界を発生させるようなものは、遠ざけるようにしてください。
■ 傾角−バランス
地球磁場の水平および垂直成分は、世界のさまざまな場所で大きく変化します。このコンパスの
磁針は、使用される対象地域の条件を満たすようにバランスが取られています。コンパスを(例
えば海外旅行中に)他の場所で使用すると、地球規模の磁界の垂直方向の変動が磁針の傾きを引き起こすので、正確な方角を取得することができない場合があります。スントコンパスは、5つの異なる区域に対してバランスが取られています。
Gモデルには、コンパスを世界中で機能できるようにするグローバル指針が付いています。他の
モデルは、コンパスを使用する地理的ゾーンの基準を満たすようにバランスが取られています。
■
傾斜を測定する
偏角補正の目盛りはクリノメーターの目盛りとしても機能します。クリノメーターの目盛りは、
コンパスの背面で読みとることができます。
1 |
蓋を完全に開けてから、目盛りリングを270に設定します。 |
2 |
コンパスを側面で立て、測定する面と平行になるようにします。 |
3 |
コンパスを垂直にしたままにしておきます。これで、クリノメーターの指針が自由に勤くようになります。 |
4 |
クリノメーターが示す傾斜の角度を読みます。 |
■ 高さを測定する
1 |
目盛りリングを270に設定し、コンパスの蓋を約30開けます。 |
2 |
ミラーが左側になるように、コンパスの短辺を回して真っ直ぐに立てます。 |
3 |
コンパスベースプレートの上側長辺を使用し、目標点に照準を合わせます。 |
4 |
同時に、仰角(angle of altitude)を、ミラーの表示を通して読み取ります。 |
これで、次の式を使用することにより、目標点の高さを計算することができます。
H = D tan ( ここでは、H = 高さ 、D = 距離 、= 仰角 )
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その他
スントMC-2の場合、コンパスを塩水に浸した後はコンパスを淡水で洗い流すことを推奨します。
塩水は、ミラーおよびコンパスのマーキングを腐食させることかあります。