フィールド計測機器の活用

(有)山口商店

2021/06/04

RTK-GNSS について

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RTK-GNSS

今回はRTK-GNSSをテストしてみました

GNSS受信機は下記のようなものです。

本体寸法は、125φ×54(H)mm

ビズステーション(株)より発売されているものです。

機種は。DG-PRO1RWS

2周波RTKを搭載した2周波アンテナ・グランドプレーン・電源一体型のGNSS受信機です。

 

下の写真は上からみたところです。

アンテナ部分となります。

u-blox 2周波 GNSS アクティブアンテナ (u-blox はメーカー)

 

下の写真は下から見たところです。

真ん中の穴は5/8インチネジ(測量用ポールなどに取り付けるためのネジです。)

中心ネジの左側のLEDランプ(動作状況を表示します。)

中心ネジの右側のボックスは電池ボックス(006Pリチウム電池)

下のコネクタはUSB電源用コネクタ(電池ボックスの電池を使う場合は使用しません。)

その横は電源切り替えスイッチ(電池ボックスの電池を使用した場合は電源スイッチになります。)

いたって簡単なものです。

 

いろんな設定はスマートホン(Android)で行います。

 


ここでちょっとコーヒータイム

 

GNSSとは

Global Navigation Satellite System (グローバル ナビゲーション サテライト システム )

日本語でややこしく言うと 全地球航法衛星システム

GNSSはおなじみのアメリカのGPSのほかいろんな国の航法衛星を使った仕組みです。

GPS (アメリカ)

GLONASS (ロシア)

Galileo (EU)

Beidou (中国)

QZSS (日本)

上記がいろんな国の航法衛星の名前です。

GNSS受信機とは上記衛星の電波を受信できる受信機と思ってください。

 

RTKとは

Real Time Kinematic (リアル タイム キネマテック)

日本語ではリアルタイムでp級高精度測位とでも。

今までは1セット数百万円する測量用システムでないとできなかったのがRTK。

 

スマートホンとは

主に携帯電話みたいなもので、指でヌルヌルするやつ。

 

Androidとは

スマートホンを動かしているしくみ。

 

おまけ

今回はこのスマートホンにアプリ(PCで言うとプログラム)をセットして使用します。

アプリは、Drogger-GPS

 

アプリはただでつかえるよ!


 

今回は NTRIP Caster という仕組みを使って RTK-GNSS 測量をしてみました。

これがむちゃくちゃ便利で簡単。

この測量には基準局が必要になるのですが、今回は「静岡大学浜松キャンパス」の基準局を使用させていただきました。

 詳細は https://hamamatsu-gnss.org/ をご覧ください.

なぜ浜松かといえば当社は愛知県豊橋、利用出来る一番近くの基準局だったからです。

 

測量の方法は下記の通り。

➀測りたいGNSS受信機の電源を入れる。

Aスマートホンのアプリの”Start”ボタンを押す。

Bすぐに基準局につながり初期化(Fix)が完了して測定結果が表示される。

C必要ならば点名をつけて記録する。

※初期化にかかる時間は30秒未満かな?正確に測っていないのでわかりません。

 

今回は位置のわかった場所3か所で測ってみた。

・基準局から10km以内の場所 (約5km)-----Ⓐ

・基準局から18km程の位置-----Ⓑ

・基準局から30km程の位置-----Ⓒ

測定にかかった時間はどの点もほぼ同じ。

 

Ⓐ浜松の4等三角点(基準点名:大久保新田)

X -16mm

Y   -1mm

(成果値とのずれ)

 

Ⓑ湖西市 電子基準点(付)(基準点名:湖西(付))

X +24mm

Y +79mm

(成果値とのずれ)

 

Ⓒ豊橋市 街区多角点3級(基準点名:20B61)

X +292mm

Y +469mm

(成果値とのずれ)

 

Ⓐ状況写真

                   

                  

 

状況写真

                

                  

以下はスマートホンの測定画面         

 

 

 

 

                     

 

                                                               

RTK-GNSS精度が良くて低価格で実現可能なシステムです。

測定の方法についてはいろんな方法が使えると思います。

今回ご紹介した NTRIP Caster を利用した測定は精度良く簡単に測定できます。

いままでのGPS機器を使った測定ではできなかった精度の良い測定ができます。

いま利用できる測量としては、

・土地家屋調査士業務の公共座標への取付作業

・一般測量測量業務、土木建設測量業務

・地形等施設等の管理業務

・GIS等の位置取得業務

・森林測量等の基準位置測定業務

・その他各種位置出し作業、位置測定作業など

色々考えられます。

この他いろいろな方法をご紹介していく予定です。

 

また、お問合せ等についてはここからお問合せください。

                             

     

       

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掲載:2021/06/03